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50代になると、
親の一人暮らしが急に心配になることがある。
以前は、実家に帰っても親は普通に動いていた。
買い物に行く。
ご飯を作る。
近所の人と話す。
病院にも自分で行く。
家のことも、それなりに自分でやっている。
だから、どこか安心していた。
でも、ある時から少しずつ違和感が出てくる。
歩くのが遅くなった。
同じ話が増えた。
部屋が少し散らかっている。
冷蔵庫の中身が偏っている。
薬の管理が怪しい。
車の運転が前より不安に見える。
実家の庭や家の手入れが行き届かなくなっている。
そこで初めて、
「このまま一人で暮らしていて大丈夫なのか」
と考えるようになる。
親の一人暮らしが不安になったとき、最初に必要なのは、いきなり施設を決めることではなく、今の暮らしを確認することだと思う。
食事と買い物ができているか
まず見たいのは、食事と買い物だ。
親が毎日きちんと食べているのか。
同じものばかり食べていないか。
冷蔵庫に古い食品が残っていないか。
買い物に行くのが負担になっていないか。
食事は、暮らしの状態が出やすい。
料理が面倒になっている。
買い物に行く回数が減っている。
重いものを持てなくなっている。
食欲が落ちている。
こうした変化があるなら、
見守りや買い物支援、配食サービスなども考える段階かもしれない。
まだ介護施設という話ではなくても、
日常生活に小さな支えが必要になっている可能性がある。
通院と薬の管理はできているか
次に確認したいのは、通院と薬だ。
病院の予約日を覚えているか。
一人で通院できているか。
薬をきちんと飲めているか。
飲み忘れや飲み間違いがないか。
薬の袋や説明書が整理されているか。
ここが崩れると、家族としてはかなり不安になる。
高齢になると、複数の病院に通っていることもある。
薬の種類も増えやすい。
本人は「大丈夫」と言っていても、
実際には管理が難しくなっていることもある。
親の自尊心を傷つけないようにしながら、
薬の置き場所や飲み方をさりげなく確認しておきたい。
家の中に危ない場所はないか
一人暮らしで怖いのは、家の中での転倒だ。
玄関の段差。
廊下の荷物。
滑りやすいマット。
浴室。
トイレ。
階段。
夜間の足元。
若い頃は何でもなかった場所が、
高齢になると危ない場所に変わる。
特に実家は、昔の生活に合わせて作られていることが多い。
段差が多い。
手すりがない。
浴室が寒い。
トイレが遠い。
照明が暗い。
親が一人暮らしを続けるなら、
家の中の安全確認はかなり大事だ。
親の体力だけでなく、実家そのものが今の親の暮らしに合っているかを見る必要がある。
お金や書類の管理はできているか
親の一人暮らしで、意外と見落としやすいのがお金と書類だ。
通帳。
保険証。
介護保険証。
年金関係の書類。
病院の領収書。
固定資産税の通知。
公共料金。
実家に関する書類。
これらがどこにあるのか。
本人が管理できているうちはいい。
でも、急な入院や体調不良があったとき、家族が何も分からないと困る。
いきなり財産の話をする必要はない。
まずは、
「もしものときに困らないように、大事な書類の場所だけ教えておいて」
という形で聞くのが現実的だと思う。
車の運転が不安になっていないか
地方では、車がないと生活できない地域も多い。
買い物。
病院。
役所。
銀行。
親戚付き合い。
車が生活の足になっている。
だから、親の運転をやめさせる話は簡単ではない。
ただ、運転が不安になってきたら、
家族としては見ないふりをしない方がいい。
傷が増えていないか。
車庫入れに時間がかかっていないか。
夜の運転を嫌がるようになっていないか。
道を間違えることが増えていないか。
車を手放すかどうかは大きな話だ。
でも、その前に、
買い物や通院の代替手段があるのかを考えておく必要がある。
親本人はどう暮らしたいのか
家族が心配していても、
親本人には親の気持ちがある。
できるだけ家にいたい。
施設には入りたくない。
子どもに迷惑をかけたくない。
でも本当は少し不安。
一人でいる時間が寂しい。
いろいろな気持ちがあるはずだ。
だから、子ども側が一方的に決めるのではなく、
親本人の希望を聞くことも大事だと思う。
ただし、本人の希望だけで決めるのも難しい。
安全。
費用。
家族の負担。
実家の状態。
介護サービスの利用。
施設入居の可能性。
これらを合わせて考える必要がある。
親の希望を尊重しつつ、
家族が共倒れしない形を探す。
ここが難しいところだ。
施設や高齢者向け住まいは、早めに知っておくだけでいい
親が一人暮らしを続けるのが不安になったからといって、
すぐ施設入居を決める必要はない。
ただ、選択肢を知っておくことには意味がある。
どんな施設があるのか。
費用はどれくらいかかるのか。
入居条件はどう違うのか。
家から近い場所にあるのか。
今の親の状態で対象になるのか。
こういう情報は、急に必要になってから調べるとかなり大変だ。
親が元気なうちに、
「まだ入るわけではないけど、選択肢だけは知っておく」
くらいでいい。
それだけでも、いざというときの焦りは減る。
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一人暮らしの不安は、実家問題にもつながる
親の一人暮らしが難しくなってくると、
実家をどうするかという問題も出てくる。
親が施設に入ったら、実家は空き家になるのか。
誰が管理するのか。
売るのか、残すのか。
片づけは誰がするのか。
固定資産税や修繕費はどうするのか。
親の暮らしと実家問題は、切り離しにくい。
だから、親の一人暮らしが不安になった段階で、
実家の状態も少しずつ見ておきたい。
家の傷み。
荷物の量。
庭や外回り。
近隣との関係。
相続になったときの話。
全部を一度に決める必要はない。
ただ、何も見ないままにしておくと、
あとで負担が大きくなる。
まずは小さく確認することから始めればいい
親の一人暮らしが不安になると、
つい大きな決断を考えてしまう。
施設に入るのか。
同居するのか。
実家を売るのか。
介護を誰が見るのか。
でも、最初からそこまで決めなくていい。
まずは小さく確認する。
食事。
買い物。
通院。
薬。
家の中の安全。
お金や書類。
車の運転。
親本人の希望。
それを一つずつ見る。
そこから、必要なら介護サービスや施設、高齢者向け住まい、実家の整理を考えていけばいい。
親の一人暮らしを心配することは、
親を急かすことではない。
親ができるだけ安心して暮らすために、
そして子ども側も急に追い込まれないために、
早めに現実を見ておくことだと思う。
50代になった今だからこそ、
親の一人暮らしを「まだ大丈夫」で終わらせず、
少しずつ確認しておきたい。


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